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SUSTAINABILITY
サステナビリティへの取り組み
はじめに
ロボット手術や内視鏡下手術等の低侵襲性医療が普及し、日々めまぐるしい技術革新が進む外科分野において、医療従事者は常に新たな技術への対応が求められています。
KOTOBUKI Medicalでは、寿技研時代から培ってきた0.01ミリ単位での切削技術や設計・開発技術を生かし、手術トレーニングボックスの製作や、模擬臓器VTTの開発を進めてきました。
これからも医療現場のニーズに寄り添った製品開発を通じて、医療従事者により多く手技向上の機会をもたらし、医療機器メーカーがより簡易に新製品の開発や評価ができ、最終的には医療従事者も患者もより安心して手術に臨めるようになる社会を目指します。
目指す社会の実現にむけて
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社会・環境・経済のバランス
目指す社会の実現には、経済的側面だけではなく、
社会的側面や環境的側面に配慮した事業活動や製品開発を進めることが大切だと考えます。
社会
手術トレーニングの現場で多く使われている動物臓器の内、動物性である必然性の低い領域を手始めに、環境的・倫理的負荷の低いVTTを代替普及させることを目指します。
医療現場において、座学主体ではなく、手技に重きを置いた実践的な学びの場が増えていくことが予想されます。コスト面、衛生面をクリアするわたしたちの製品によって、設備導入の障壁が下がり、より手軽にトレーニングを行える環境を整備することができます。
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環境
日本人の食卓に馴染み深く、材料の調達が容易なコンニャク成分で作られた模擬臓器VTT。多く流通しているプラスチックやシリコン製の模擬臓器に比べ、輸送から製造、使用、廃棄に至る一連のプロセス全てにおいて、環境負荷を低く抑えることができます。
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経済
長年培った「ものづくり力」により、丈夫な躯体でありつつも軽量で、”たためる”など携行性も兼ね備えたトレーニングボックスを各種開発致しました。従来の医療トレーニングボックスの問題点を解消しただけでなく、圧倒的なコストパフォーマンスも相まって、国内外の医療従事者の皆さまにたくさんのお喜びの声を頂きました。
また、模擬臓器VTTは、現在流通しているプラスチックやシリコン製の製品に比べ、輸送から製造、使用から廃棄の全てのプロセスにおいて、大幅なコスト減を実現致しました。
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★持続可能な開発目標
(SDGs: Sustainable Development Goals)
わたしたちの製品を通じ医療従事者の技術向上に寄与することで、SDGsが掲げる「目標3:すべての人に健康と福祉を」達成の一助となることを目指します。
また、製品の原料調達~製造~廃棄のサイクルにおいて環境面や倫理面に配慮することで、「目標12:持続可能な消費と生産のパターンを確保する」の達成にも貢献し得ると考えます。
ステークホルダーとともに
わたしたちの事業活動を支えてくれているのは、エンドユーザー、ディストリビューター、地域社会、大学・共同研究者、株主・投資家、金融機関、社員など、様々なステークホルダーの皆さまです。
KOTOBUKI Medicalは、皆さまとの関係性を重視し、持続可能な事業活動を進めていきます。
地域とのつながり
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★埼玉とのつながり
創業から40年あまり、埼玉県有数の工業都市である八潮市にて、粘り強いものづくり力を培ってきた寿グループ(※)。社員の力だけでなく、地域からの支援も大きく製品づくりに影響しています。埼玉県が近年取り組んできた「先端産業創造プロジェクト・医療分野」での支援として、県庁及び埼玉県産業振興公社からの大きなサポートを受けて成長してきました。「渋沢栄一ビジネス大賞受賞」「医療機器等試作品コンテスト受賞」「学会展示会出展補助」等は、埼玉県にあるからこそ受けられた恩恵と感謝しています。今後も地域全体の活性化を図り社会への還元を行うことは、わたしたちの大きな使命のひとつです。
※寿グループ:1978年に寿技研株式会社創業後、2018年に寿技研の医療トレーニング機器部門が独立する形でKOTOBUKI Medical株式会社が創業されました
★群馬とのつながり
主要製品VTTの原料であるコンニャク粉は、「群馬県下仁田町」より調達しており、同所に位置しコンニャク製造に様々なノウハウを持つ「茂木食品工業株式会社」とはコンサルティング契約も締結しており、新製品開発・品質管理等、食品製造の視点からのノウハウを提供して頂いております。「群馬大学医学部」においては、VTTを用いた医学生・研修医向けの「手術基本手技講習会」の開催にご協力させて頂いております。そして群馬銀行とは「ぐんぎんビジネスサポート大賞」受賞をきっかけにご縁ができ、2019年に「ぐんま医工連携活性化ファンド」からご出資を受けるに至りました。わたしたちのビジネスにとって群馬とのつながりはなくてはならないものです。
お客様とのつながり
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わたしたちのビジネスは、医療現場の生の声に耳を傾けることから始まります。
VTTでこの臓器を作ってほしい」「新発売のこの医療機器の、デモ専用VTTがほしい」。
日本のみでなく、医療機器市場の8割を占める欧米のニーズやフィードバックも随時反映させ、わたしたちのビジネスは成長しております。寿技研から引き継いだ「ものづくり」のDNA、挑戦と変化を恐れない姿勢を忘れず、技術面・品質面の向上を間断なく続けてまいります。
大学・共同研究者とのつながり
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わたしたちの製品開発は、医療従事者の皆さまの声なしには実現不可能です。創業前より弊社代表高山の夢にご共感、ご協力頂いた先生方に感謝し、これからも医療現場のニーズや製品使用感のフィードバックなど、様々なインプットを頂ける関係を大事にしていきます。